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秩序のとれた海 例えば君とふたりで
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はじめましてのかた、こんにちは。
そうでないかた、いつもありがとうございます。
当ブログ、『aquarium』管理人の砂凪(さなぎ)と申します。

さて。
ひょんなことから(これはもう、ほんとうにひょんなことです)BLの存在を知って、その世界にあっという間にのめり込み、さまざまなサイト様をうろうろしだしてはや1年弱。
元来が『まねっこどんどん』的な性格のわたしは、「わたしも書いてみたい!」と思うようになりました。そして、月一で開催されている『お題SS』に参加させていただくこと9回目…あ、前の記事もそうです…そのイベントにて、おうちで連載されていたり、雑誌投稿されていたりするかたに色々お世話になるにつれ、「長い連載を描いてみたい!」と思うようにもなったのです。

…というわけで、このブログを立ち上げました。
(立ち上げの際の阿鼻叫喚としかいいようのない苦労話は端折りまして。)

ひとりの友人にしかこの趣味のことは打ち明けていないうえ、本・読書に関しては極めて保守的な家庭で育てられたため(例えばきのう、伊坂幸太郎さんの『首折り男のための協奏曲』という本を読んでいたら、題名に問題があると指摘してきた母に数ⅡBの45点の解答用紙を高校時代に発見されたときとおなじくらい渋い顔をされました…まっとうなミステリなのに…!)このサイトが知り合いに見つかっちゃったりしたらどうしよう…と怯えてもおります。
それでも、びくびくしながらも、語りたいことを綴っていく所存であります。

予告いたしますと、だいたい1週間後から連載スタートさせる予定です。そのまえに、ちょっと長い言い訳をさせていただきたく、このエントリを書いています。…これまでの前振りのお話も長かったですね、すみません。

1週間後から始まる、わたしにとってはじめての連載小説。まず、ご指摘されそうな点を…というか、書きながらずっと『自分ダメ出し』をつづけていた点があります。……基本設定がまず「ありえない」という、誠にどーしようもない点です。
(原稿の下読みをしてくれたBL友も『設定がありえないから!』とありがたいツッコミを入れてくれました。)
でも、考えてみてください。現実でもたくさんたくさん、『それはありえない』と思われ、『杞憂だろ』とされてきたことが、深刻な問題と化してしまったことがあると思うんです。
例えば。ミツバチの『減少』に伴い人類が危機にさらされている、という現実。凶暴化したミツバチに『襲撃されて』人類が危機にさらされている、というのならまだわかります。でも『いなくなる』ミツバチのせいで人類まで『いなくなる』。非現実的な現実だと感じます。
例えば。ここに書くのもどうかと思われますが…「地震がきたら大津波が起きて大規模原発が制御不能になっちゃうんじゃないかな…」というと、3.11まではきっと、『心配しすぎ』、『へんな杞憂』とされたのではないでしょうか。そのうち、『杞憂』が『先見の明あり』という意味でつかわれだしかねない、現実。

そもそも。
杞憂って『空が落っこちてくるんじゃないか』っていう故事から生じたことば。その『空』のオゾンに『穴』があいて、皮膚がんや眼科系疾患を引き起こしているのだから、あながちあの故事は『先見の明あり!』のような気もします。そのうち、空が落っこちてきた世界で生きる…、というプロットでお話を書いてみてもいいのかもしれません。

短くまとめると。←最初っからそうしなよ…。
「ありえない」設定の世界を、「ありえないだろ…」と一蹴するのではなく、「日常と非日常の境目」として楽しんでいただきたいのです。

そして。
BL小説サイト様をうろうろし、はじめて長いプロットを立て、書きはじめたはいいものの……あのですね……書けませんよ、わたしには、R18シーンが!エロ!無理!だってまだ15歳だもの。嘘です。12歳分サバを読みました。バレバレですね。というわけで、とりあえずはじめる連載は一切エロ抜きです。ご期待に添えなかったら困るので予防線を張ってみました。

以上2点ほど、『ほんとにどーしようもないな、こいつ』と思われても致し方ない言い訳を長々とさせていただきました。
それでもいいや、1週間後にこのサイトを見てみよう…と思われた方、ありがとうございます。
こいつダメだ、BL書きとして失格だろう…と思われた方、見捨てないでください。どうぞ、精進する過程を見守ってください。
(来るもの拒まず、去るもの追いまくりのさびしがり屋なのです。)

エントリを覗いてくださって、ほんとうにありがとうございました。
では、また1週間後に、お会いできたらうれしく思います。

2014.8.13 砂凪@管理人


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【2014/08/13 10:37】 | つぶやきサボり。
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小太郎さんへ
砂凪
こんにちは、小太郎さん。

そうですよ!
BL路線をいきます。
通過駅のわからない電車に乗った気分です。
でも、一本書きあげました✧

ところで『それなら』ってどういうことなのー!?(笑)
設定ならともかく、行為にかんして『無』から『有』を創り上げることがむずかしいです…。

たたた、たのしみに…。
あんまり期待しないでくださいね!


那須の小太郎
砂凪ちゃん、ちわっす(^o^)/

BL路線を行かれるのでしょうか(・・?
それなら18禁も書いてほしいけど砂凪ちゃんには無理なのか(~_~;)
ともかくも連載楽しみにしてるよ(^_^)/

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佐倉奏はバインダーを見下ろし、ため息をついた。

奏が正式名称『影遺失者保護監視官』、俗称、経過観察官、訪問観察者になって5人目のクライエント。3年たっても快復の兆しは一向に見えない。ひとり暮らしには広すぎると訪問経過観察のたびに思うダイニングルームの、となりの椅子に腰かけた男に言う。

「いいですか?三食きちんと摂って、ちゃんと眠ってください」

バインダーに挟まれているのは男…聡介…の保護用経過観察データ用紙だ。既に管理公社への情報転送は終わっている。『処置』が終わり、聡介が風呂を使っているあいだにざっと目を通した。データには聡介のここ一週間の食事内容・睡眠時間・外出記録などの記録が並んでいるのだが。

「一日の目標摂取カロリー分は、必ず食べてください。睡眠は目安6時間です」
聡介は申し訳なさそうに、すらりとした長身を縮めた。
「…すみません」
「食欲がないときのために、少量で必須カロリーが摂れる飲料を今回用意しました」
「…申し訳、ないです」
なんの抑揚もない聡介の声。
「睡眠導入剤が必要でしたら仰ってくださいね」
「はい、わかりました」
アナログの時計が6時を知らせ、奏は立ち上がる。
「では、本日の経過観察はこれで。帰り際に自家発電装置の点検をしていきます」
「お世話になります、ありがとうございました」

聡介がひょこりと身体を折る。その身体から延びる影があるはずの場所には、いまだなにもない。


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【2014/08/17 12:45】 | ひかりのひと
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「あー…」
聡介の家から駅までの帰り道、自然とため息がこぼれた。
「…疲れた」
だれにともなく愚痴まで口をつく。

今日は娘の彩夏の学校で父子参加型イベントがあり、午前中に半休をとった。
イベントは親子サッカー。他の父親たちも奏も自分の子らの甲高い声援に後押しされ、必死になってボールを追いかけた。
小柄で小回りのきく奏は3度シュートをはかったが、ゴールには至らず、彩夏いわく「センスがない」らしい。

「イベントのあとにクライエントの『処置』ねぇ…。特別手当は…、出ないよな」

駅で定期を自動改札にかざし、モノレールを待つ。
やがてやってきた車両に乗り込むと、いつも『処置』のあとにやってくる眠気が訪れる。携帯のアラームを管理公社の最寄り駅に着く時刻に設定すると、眠りが闇を運んできた。


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【産みの苦しみ的つぶやき】
次回作のリサーチのために図書館で新書が並んだ棚をうろうろしてました。
『60歳までに◎千万円貯めろ!』と『老後の心配はするな!』という2冊。
隣同士でいがみ合い、わたしに『えらいひとの言うことは鵜呑みにするな』という教訓をくれました(笑)

【2014/08/18 04:43】 | ひかりのひと
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Pearswordさんへ
砂凪
こんにちは、Pearswordさん。

躊躇っておられたのですねー。
ウェルカム・トゥ・腐女子ワールド!

滑り出し好調!ありがとうございますっ!
ネット小説をはじめられたのですね。
デビュー(?)おめでとうございます。

最近は特に体調を崩すこともなく、
さらには、ここに来るとうきうきするので『元気で頑張』っております。

ビョーキ日記だけではなく、こちらのお部屋もどうぞよしなに。
……無理っぽくなってきたらすみません。

しばしためらっていたのですが……。
Pearsword
 少しだけ、お邪魔します。
 滑り出し好調の作品のようですが、また、時間あるときに追いつきますので、お許し下さい。
 僕も、考えを改めて、ネット小説を始めたので、一度覗きにきていただければ、光栄です。
 リンク貼っておきましたので、是非、御一読下さい。
 ページの検索バーに「大坪命樹」と入れると、投稿作が出てきます。
 よろしくお願いします。
 では、元気で頑張りましょう。

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管理公社のデスクにむかい、第5クライエント、つまりは聡介のデータ処理をしているとふわりと紅茶の香りがした。
スクリーンから顔をあげると、同僚の高岡美南がにやにやしながら奏の机上にカップを置くところだった。

「随分とお疲れで」

愚痴の相手ができた、とばかりに奏は椅子を回し美南にむきあう。
「あー…もう、午前中に娘の学校、午後は訪問。葉山さんは俺が何人いると思ってんだ」
葉山は奏と美南、その他5人を従えるフロアマネージャーだ。
「『処置』をすっ飛ばせばよかったじゃないの。『処置』中、奏ちゃん、お楽しみのようだったけど?」
「……なぁ、いい加減、あれをモニタリングするのはどうかと思うんだが」
「わたしだってそう思う。けど、それが遺失者の快復度をはかるのにいい、っていうのよね…」
「ケース127、俺のクライエント5人目。あれってマジで役に立ってんの?」
「どうだろうね。ただのヘンタイ動画撮影みたいなモニタリングが役に立つとは思えないけど。官庁のお偉いさん方の趣味だったりして」
ぞっとしないな、と奏は心のなかで思う。美南の推測はあながち的外れではないのかもしれない。
「俺は、まぁ、いいよ。美南はいやじゃないのか?女の立場からして」
「いやに決まってるじゃない。いくらフィルタリングされるからって…ねぇ?」
ため息をつき、これから訪問にむかうという美南をひらひらと手を振って見送った。


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R18シーン執筆が苦手なため『ほのめかしメソッド』を使ってみました(笑)
奏(←いまさらですが、『かなで』です)と美南の会話から
いろいろ推測してみてください。

【2014/08/19 09:02】 | ひかりのひと
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インデックスケースは45年前に遡る。
とある女性が突然、影をなくした。比喩やたとえではない、物理的な影。
それとともに、彼女の感情が欠落し、生きていくうえでの必須欲求も消失していることが判明した。

影をなくす者…やがて『影遺失者』と呼ばれるようになる…は記録年次とともに次第に増えていき、科学的解明もできないまま、対策研究の場はたらい回しにされた。
万策尽き果てた、と思われたころ、大学の心理学合同研究チームが影をなくした者の共通点をようやく突き止めた。

『影遺失者の共通項として、過去に強烈なPTSDが記録されている。遺失者は生きていくうえでの感情・欲望を病状のステージによりそれぞれの程度で、影とともになくす。影に感情や欲望を託し、己から切り離すことにより心身の安寧を図ったものとされる。』

実に非科学的・非現実的な共通項、共通点。しかし、その他に各ケースの類似点はどこにもなく、散発的に生じるものではないか、感情をなくすのは明日の我が身ではないか、という不安を和らげる説だとされた。
PTSD定説、と呼ばれる。

「影、ねぇ…」
奏はぼんやりとキーボードのうえに手をかざす。
「別になくっても構わないんじゃないかな」
後頭部を強打された。振り仰ぐと、葉山が鬼のような形相で奏を睨んでいる。


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【妄想の生じる場所】
たとえば。
ケータイ、ということばがふしぎでならないんです。
どうして『モバイル』とか『ハンディ』とかいくらでも座りのいい言葉はあるのに
『携帯』→『ケータイ』となったのか。謎…。
あと、『検索』もどうして『サーチ』ではないのでしょうか。
ひょっとしたら…わたしが知らないだけで「外来語流入阻止委員会」なるものがあるのでは…。
……というような、妄想の延長線上にこういう『設定』が生じます。

【2014/08/20 09:27】 | ひかりのひと
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「あのなぁ。俺らの目的は『影快復』だけじゃなく、遺失者の人間らしい生活を取り戻すことなんだ。最悪のケースを見てみろ。あれじゃ、死んだ生きものだ」
「葉山さん、生ける屍…とかもうちょい洒落たこと言えないんですか?」
「うるせいやい。で、どうなんだ、ケース127の快復状況は」
「芳しくありませんね」
「ありませんね、じゃないだろ。お前の努力が足りないんじゃないのか」
「食事も睡眠も訪問のたびに念押ししているんですが…本人が『影快復』をこわがっているパターンでして…」

葉山の表情が変わった。

「なんでだ?」
「知りませんよ。PTSDの話もできません。カウンセリングも拒まれます」
「お前も担当は5人目だろ。厄介なケースを経験してもいい頃合いだ」

ポンポンと背中を叩き、去っていく葉山の背に文句をぶつける。

「葉山さーん、助言とかないんですかー?ほんとに厄介なんですよ!」

奏の声がむなしくフロアに響く。ため息をつき、データ整理作業に再び取り組んだ。


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【ネットニュースの罠】
わたしはネットでしかニュースを見ないのですが
あの『極限まで短縮した表記』はどうにかならないのかな…。
ニュースの概要を知らないと、まったくの意味不明になっちゃうのです。
いままでで一番印象深く、慄いたのは数年前、
『いきもの活動休止』。
すわ、地球も終わりか…!と数秒間、思考が停止しました。
……わたしの『極限までR18シーンを迂回している小説』が
お読みになってくださる方に『まったくの意味不明』になっていないことを願います。
ひとのふり見て我がふり…直せるかな…(苦笑)

【2014/08/21 09:43】 | ひかりのひと
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聡介は影の快復を怖れている。奏の確信だ。食事をほとんど摂ろうとしないのも、睡眠時間が極端に短いのも、淡々とした『処置』も、その表れだ。
影遺失者は生理的欲求の充足、三大欲求への揺さぶりによって、快復へのとば口となる影との『対話』…つまりは奏たち保護監視官の施すカウンセリング…をはじめる。影とともに失った『生命維持欲求』を取り戻すことで、次第に己の抱えた過去、その闇、心理的葛藤と向き合う。それを万全の体制でフォローするのが監視官の仕事だ。
奏の聡介に対するデータも演算処理結果も、いまだなんら解決策を示さない。

影遺失者の数は今や20万にも及ぶとされる。人であって人ではないものの急増に、政府側も手を打たざるを得なくなった。
まずは、影遺失者と診断を下された者の戸籍を強制的に抹消する。
代わりに、政府管轄の居住地や急きょ立ち上げた管理公社からの訪問観察者派遣などで手厚く保護する。矛盾している政策だ、と揶揄の声もあがった。しかし、ならばどうする?との疑問に答えられる者はいなかった。


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【こんな小説が読みたい…!】
おなじ畑で育った仲良し四兄弟。
それぞれ波乱万丈の運命をたどり、ついに奇跡の再会を果たす!
長男、バンズ。次男、パン粉。三男、クリームソース。四男、マカロニ。
『再会は約束の場で~@グラタンコロッケバーガー~』
……こんな家族小説、だれか書いてくれないかな。
絶対、おもしろいと思うけど。

【2014/08/25 09:47】 | ひかりのひと
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戸籍を抹消された存在。名は管理公社から与えられ、『新たな』人生のための治療が始まる。

治療に伴い、幣害が生じた。訪問観察者以外の者との対人接触を禁じられる影遺失者。ひとりの女性影遺失者が生理的欲求を取り戻したはいいものの、こどもを身ごもってしまった。
こういったケースはひとつに留まらなかった。戸籍を持たぬ者のこどもをどうするか。難題に対する議論の紛糾の果て、導かれた結論。
『同性同士ならこどもは残らない』。
それ以来、男性には男性、女性には女性の経過観察官があてがわれ、いまに至る。

PCの電源を落とす。混沌としたままの聡介の快復記録データが画面から消えると、重い心が軽くなった。
とりあえず、オッケー。今日の仕事はここまで。
この切り替えが重要だと奏は思っている。性的なものである『処置』を含む仕事をした今日。できることなら憂鬱や八方ふさがりだらけの頭を家路に持ち込みたくはない。
再びモノレールに乗り、帰路につく。揺れることもなく走る車両が聡介の居住地の最寄り駅を通過していく。なんとなく聡介の住まうニュータウンのほうを見やった。ちゃんと眠っているだろうか、と考えかけ、頭をぶるぶると振った。仕事は仕事だ。


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【3D映画を作るなら】
正直、アクション映画を3Dにするのは
お菓子に砂糖をかけてあげる!みたいな過剰サービスだと思う。
もし、3D映画にするのなら、こんな映画がいいなぁ…。
『日本全土を襲ったあの災厄が再び!
迫りくる敵に警察も消防も自衛隊も打つ手なし!
経済界に数千万円の損害をもたらす『あれ』がついに実写化!
【映画 花粉症 (3D)】』

【2014/08/26 08:50】 | ひかりのひと
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タワーマンションの中層あたり、13階に奏が妻の奈々枝と居を構え10年ほどが経った。念願のマンション。ドアチャイムを押すと、「だれですかー?」と彩夏の声が聞こえる。微笑んでしまう。

「サンタさんですよー」

室内のインタフォンのむこうで彩夏が奈々枝に『パパかえってきたー!』と叫ぶ。ドアキーがガチャンと音を立て、扉が開くと同時に彩夏が飛びついてくる。

「あのね、あのね、みなこちゃんが、彩夏ちゃんのパパかっこいい!って言ってね…」

片手で彩夏を抱きあげられるのも、彩夏が抱きついてくるのも、あとどのくらいだろう。このごろめっぽう重くなってきた彩夏を抱きあげるたびに思うことだ。至近距離でお喋りをつづける彩夏を抱えたまま靴を揃えて脱ぎ、リビングにむかう。

「おかえりなさい。父子参観、あなた大活躍だったって彩夏が大喜びよ」
「ちがうよー。パパはかっこわるかったけど、みんなが彩夏のパパのことかっこいい!って」
「そうねー、自慢のパパねー」
「うん!」

こども用の椅子によじ登り、彩夏が言う。
「パパ、オムライスだよ。てをあらって、うがいしてきてー。おなかすいたよー。」

ほころんでくる顔。あたたかな気持ち。この感情をクライエントは、聡介は、忘れたのだ。やはり、自分の仕事は影遺失者が人としての生きかたを取り戻すために必要なのだと、こういった瞬間に痛感する。
人は他者が心から引き出してくれるぬくもりを忘れるべきではない。生きていくとは、人生を紡ぐとは、そういうことだ。


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【ゆるキャラ交響曲】
全国各地、もう『ご当地ゆるキャラ』がいない場所はないのではないだろうか。
この交響曲状態を、わたしは若干危惧している。
いつか、このまま少子高齢化が進んだら…
『ゆるキャラの数>日本人口』という時代がやってくるのでは…。
いまの乱立状態はそこへの布石。
交響曲の指揮者はいったい…!?
人気俳優T、正体の激白!
『ぼく、実はむかし、ゆるキャラだったんです』
放送は今夜8時!乞うご期待!(嘘)

【2014/08/27 09:12】 | ひかりのひと
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大学卒業後、『影遺失者保護監視官』の業務内容もよくよく知らずに管理公社に勤めだした。

これといってやりたい仕事もなく、頭だけはよかった奏は『高給取り』になれるという、ただそれだけの理由で就職先を決めた。保護対象の訪問観察の際に付随する『処置』の内容とそれがモニタリングされるという事実は、1人目のクライエントの実務に当たる際にはじめて知ったことだった。
遺失対策庁の絶対の秘密。

いま思い出せば苦笑ものなのだが、1人目クライエントとはじめて『いざ』となったとき、管理公社のマネージャー、つまりは葉山に『いやですいやです、この仕事やめます』と泣きついた記憶がある。葉山は、『まあ、命までは持っていかれないから』と電話のむこうで一笑に付した。
もう、名も忘れた1人目のクライエント。ただ淡々と男に抱かれることを覚え、それを業務内容の一部とした仕事は、もう何年になるだろう。やっと、奏なりに自分の仕事に価値を見出しつつある。

保護監視官の業務はむろんそれに留まらず、カウンセリング・栄養管理・睡眠時間の把握・基礎生活の管理などなど、多岐の専門分野の知識を必要とする。管理公社に入社してから、美南には『インプット』しているようだ、後に言われる勢いで知識を吸収した。
学ぶことは、好きだ。学ぶことの達成感、充実感が好きだ。ただ、その知識を活かせない、一筋縄ではいかないのが実地経験なのだといやでも思い知った。
影をなくしても、戸籍を剥奪されても、個としてある人間。カウンセリングのフィードバックを行ったり来たり、栄養管理に四苦八苦、生活指導でしどろもどろ。人間相手に失敗は許されない。影や生きることを影遺失者が取り戻すまで、全力でサポートする。それが保護監視官の使命。挫けそうになるたびに、己に言い聞かせてきた。


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ちょっと奏ちゃん、かっこいい風…(笑)

【2014/08/28 09:11】 | ひかりのひと
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鍵コメの、tさんへ
砂凪
こんにちは~。
こちらこそ、コメントありがとうございます。
なんだか、気を遣わせてしまってすみませんでした。
『素敵小説』……あああ、ありがとうございます。

自己啓発。
わたし、引っ掛かりやすいタイプなんですー。
病気がよくなれば、人生が好転すれば、と。
いえいえいえ、わたしのリアルブログの『暗黒日記』カテゴリよりずーーーーっと、読者のことを考えていらっしゃるエントリでした。
わたしが暗黒日記をつけるときは、マーライオンが黒い水を吐き出しているような暗ーい話になってしまいますので。

男性には気をつけろ!
わたしは東京で大学に行っていたころ、クリニックで知り合ったひとと付き合って。
もうこれ以上ないよ!ってほどぼろぼろになった経験があります。
マイナスにマイナスをかけあわせたら、必ずしもプラスになるわけではないというお話です。

作詩作曲は、小説以上に本当に本当に、下手の横好きです。
でも、ピアノ弾きながらうたうとスッキリ!階下に聞こえているけど!(笑)

実は、今週末にルンルンお出かけの予定があって、そのために買ってしまったんです……(笑)

最初に大暴投の長い話を描いてしまったのですが、大事な作品(我が子)です『ひかりのひと』。
奏にかっこいい!といっていただけて嬉しいですー。

それでは、本気で「乗り切れ日本!」という感じの夏、ご自愛くださいね。
ぜひ、ぜひぜひ、また遊びに来てやってくださいっ☆

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