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秩序のとれた海 例えば君とふたりで
こんにちは。
管理人の砂凪です、おひさしぶりです(*´(∞)`*)
……っていうか、またも「おひさしぶり」でごめんなさい。

体調がほぼ元通りになり、快気祝いに妹と京都旅行にいっておりました。
夏!(残暑?晩夏?)ですが、予想よりも暑くない快適な旅でした。
ひとつだけ感想を申し上げますと。
龍安寺の石庭が、予想の半分くらいの大きさで。
庭に面した縁側で石を数えつつ(15個あるはずなのに、13個までしか確認できず)「ちっちゃいな、テレビで見るよりちっちゃいな」と(2355の『龍安寺のうた』が好きなもので、たまに目にします)。
でも、知足の蹲もみたし、お寺の中のお庭は「もののけ姫」みたいな感じでマイナスイオンを吸収できましたし、オススメです、龍安寺。
個人的には金閣寺より推しです。

さて。
待っていてくださったかたが3人いらしたらわたしはすごくしあわせなのですが。
旅行も終わりましたし、その前にUSBも発見しましたし(トートバッグの中にあった)……。
あしたから更新を再開しようと思いまーーーす!!!
三点リーダーでもったいぶってみました、いかがですか?
その他にもサブリミナル効果でお知らせするバージョンも考えていましたが、「もったいぶり作戦」を採択いたしました。

それでは、あした7時半からまたお付き合いいただけますと光栄に思います!

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【2016/09/12 10:04】 | お知らせなど。
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小太郎さんへ
砂凪
こんにちは、アゲイン。

さすがに病み上がりでひとりで行きませんよ(笑)
珠湖が「京都、行こう」と言ってくれたのでなけなしの貯金をばしばしはたきました。
あちこち見て回った上に、大阪まで足を伸ばしました。

鈴虫寺でお祈りしてきました!

意外と疲れていません。
いつもご心配をかけている砂凪です……。
楽しみに!してくださっている!
わーい❤よろしくです!

祝・快復\(^o^)/
那須の小太郎
京都旅行、珠湖ちゃんとだったんですか(*^_^*)
ゆっくり見て回れましたか!?

鈴虫寺にも行かれたんでしょうか(・?・)
お願いごとしてきましたか!?

疲れを残さないようにしてくださいな(。・_・。)
それでは、お話の再開を楽しみにしてます(^.^)/

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「過去の出来事ぜんぶ話して、どうなる?言ったよね、いまあるものだけが、『いま』なんだって」
「でも、俺は話してほしかった。鈴野さんから聞くんじゃなく、お前から聞きたかった」
「わかったよ。ごめんな」
新崎は玄関まで歩いてくると、和晃の腕に触れた。
「あがっていって。菜園でインゲン豆取れたから持って帰る?」
優しい眼差しから逃れるように眼を逸らした。
「いらない。帰る」
言い捨てると踵を返して玄関の引き戸を開けた。ちょっと待てよ!という声が追い掛けてきたけれど、振りかえらずに車に乗り込む。

発車する直前に玄関先を僅かに窺うと、ぼんやりした表情の新崎が開けっ放しの扉に寄りかかっていた。
羽虫が入るから早く閉めろよと思い、思った自分をばかだと思った。ばかばかしい、つまらない喧嘩をしているとも思った。
けれど、新崎の核を成しているできごとをなにも知らずに一緒にいたのだと考えると、身体のなかを風がびょうびょう吹き抜けていく心地がした。話してくれていたら、それでよかったのに。

新崎と鈴野のあいだの温かな空気は、いろいろな感情が濾過され蒸留された結果なのだ。
「こず」、「カスミ」と昔と変わらず呼び合うくらいに、それは意味のあるもので。
そして、鈴野は。結果はどうあれ、一番苦しかった時期、新崎の傍にいて彼を支えていたのだ。
それは、とても妬ましいことのような気がして、妬ましいと思う、そんな自分にほとほと嫌気がさした。

新崎の後ろ姿。『こず、眼を開けて、立って、自分の足で歩いて』とうたうように言った声。
鈴野が新崎に差しだしたものを、彼はまだ忘れていない。罪悪感と後ろめたさを抱えてまで、守ろうとしているおまじない。
裏を返し、自分はどうだろう。
きっと、新崎の手にさえも守られなくなったら、築き上げた親密さは築いた時間をあざ笑うかのようにいともたやすく崩落するだろう。
好きだと言われた。なんどもさわって交わった。それがなんだというの、と。

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【2016/09/13 07:30】 | 天国からいちばん遠い村
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新崎と顔を合わせないまま、2週間が経過した。
怒っているわけでもきらいになったわけでもない。
ただ悲しかった。また顔を合わせれば、ひとりで空回っていらぬ言葉を投げかけてしまいそうで怖かった。

自然消滅ってこういうことなのかな、と薄暗い気持ちで日々を過ごした。
そうなった場合、わるいのは100パーセント自分だ。そこまでわかっているのに、自分で自分をどうしてみようもない。
だれかを想う気持ちの成分は刻々と変化するものなのだと、わかっているのに。脳の理解に心の納得がついてこない。

「韮野さん!」
鈴野の明るい声がサテライトスタジオのなかから背中を叩いたのは、そんな金曜日の午後だった。
「あゆかが、日輝川で渓流下りをするーっていってネットでカヌー買っちゃったんです」
「……はい?」
「あしたかあさって、今週末、みんなで川下り遊びをしようって。韮野さんもどうですか?」

鈴野の横でにこにこしている茶髪をショートカットにしている女性、三栖あゆかを、啞然と眺めた。
このひと、まじでここに移住してくる気なのかな。いや、村としては将来的にも現在的にも大歓迎だけど。
「韮野さん?」
「いや……日輝川って結構、急流だから村のものが同行したほうがいいんでしょうけど」
だから行きましょう!と三栖が明るく言った。

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【2016/09/14 07:30】 | 天国からいちばん遠い村
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「だったら、韮野さんも一緒に。最近ちょっと滅入っているみたいですし。わたし、行き詰まると日輝川まで散歩に行くんですけど、いいところですねー。ぱーっと渓流下れば悩みごと吹っ飛びますって!」
ちょっと待った、と内心で思う。
あの川はここから、スタジオから、『ちょっとそこまで』的な距離じゃないぞ。散歩と言うからには歩いていくのだろうけれど。

「三栖さん、なにかアウトドアなひとだったりするんですか?」
「この子、大学時代にあちこち放浪してて、サバイバル術は半端じゃないですよー」
鈴野が言うと「いーやー、夏澄ちゃん大げさ」と三栖が慌てた。

なぜ、そんなひとが『なんだかとんでもなくITなひとたち』の仲間なんだという疑問はもちろん、和晃の胸中にとどめておく。
きれいに改築された縁側にたたずむ女性ふたりにわらいかけた。
「じゃあ、ご一緒させていただきます。村のボックスカー出しますので、そこに荷物は全部積んじゃいましょう」
楽しみねー、と笑いあう鈴野と三栖はこどもみたいで、和晃は憂鬱がすこしだけ晴れた気がした。

「韮野さん」
踵を返すと、背中に声がぶつかった。
「なんですか?」
振りかえる。三栖がじっと見つめてくる。
「なんか、心が動くのも億劫なムードって感じですけど、大丈夫ですか?」
ぎこちなくわらうと、「大丈夫です」という。
ちっとも大丈夫じゃない、どうしていいかわからない。
けれど、そんなときにだって『大丈夫』を他者に、そして自分に言うことで、心を踏みつけて叫びが漏れないようにする。
虚しいけれど。
それが大人で、それが社会で、それがふつうだ。

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【2016/09/15 07:30】 | 天国からいちばん遠い村
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週末は快晴だった。晩夏の風はまだ熱を帯びているものの残暑というほどでもない。
もともと、棺入村は9月に入ればかなり涼しくなる。
タープやら大型のテントやら、サテライトスタジオの物置から次々と運び出されるアウトドア用品に驚きながら、三栖に話しかけた。

「これって、三栖さんが購入されたんですか?」
はいー!と元気に答える三栖は、もともと持っていたものが半分くらいかな、と明るく言う。
「せっかくきれいな田舎町で過ごせるのに、自然を満喫しない手はありませんよ」
「なにもないー!ってみなさんお思いになられるんじゃないかと、僕としては危惧していたのですが」

微かなためらいが返ってきた。
「んー……、みんなは」
三栖が声を落とした。
「いろいろあるひとばっかりで。わたしもよく知らないんですけど、放置児童だったとか引きこもりだったとか。ぽつぽつ、こっちのスタジオにきてから話してくれます。CEOの夏澄ちゃんは全部知っていて、ちょっとわけありな感のスタッフに召集かけたんでしょうね。楽しい夏休みが過ごせるよ!みたいな感じで」
わたしも機能不全家族の育ちです、とさばさばと言う三栖。
「だから、こうやってわいわい仲良くいつもとちがう場所で遊ぶ、っていうの、新鮮で。夏澄ちゃんはすごいです。たくさんのひとを、いままで救ってきたから」
「そう、ですね」
視界を失った高校時代の新崎の傍にいたように。

遠い過去に届かないことを嘆いても仕方ない。『これから』傍にいられるのは、きっと自分なのだから。
わかっている。ちゃんと、わかってはいる。
でも、つらい。なぜ?という想いが心にさざ波を立てる。
いちばん深い悲しみに沿えなかったこと、傷痕を隠されていたこと、なにもない風な顔をそのまま信じていたこと。
知ってしまうことは、帰れなくなることだ。
知ってしまった新崎の過去に埋もれて、なにも知らなかったころの道や家へは帰れなくなってしまった。

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【2016/09/16 07:30】 | 天国からいちばん遠い村
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こんにちは。
当ブログ管理人、砂凪です。
またもや、更新の間が空いてしまって本当にすみません。。。

夏のことがあったため、また病院へリターンしているとお思いの方がいらしたら、ほんとにほんとにめっちゃごめんなさい。

バリバリ元気で生きております。
いや、バリバリっていうほどじゃないか……ふつうに元気です。

ただ、夏の余韻で少々やられてしまってて、文章を打ち込む気力がなく。
なんでしょうか、この『夏真っ盛り!』のときより『夏も過ぎれば』のときのほうがしんどい、的なものは。
中島みゆきの『世情』を聴いたりしながら、ぼんやりしていました。
(なにがあったんだ、と思われそうですが、悲しいほどになにもありません)
時々あるんですよね、中島みゆきブームが。
わたしは『誕生』『最後の女神』がすごく好きです。あと『夏土産』。
どうも、うまくは生きられないようで、些細なことで傷ついたりしょげたりしています。
そういうときに沁みるんですよね……。
中島みゆきが結構好きです、というお話でした。

で、ニラさんと梢ちゃんのお話、書き終わってはいるのですが……。
ワードからのコピペも億劫、という時期がしばらく続きまして。
以前にかけていただいた「義務じゃないから無理しないで」という優しいお言葉に甘えて、しばらくサボってました。
わたし、ダメダメですね。。。

あしたから、更新再開しますので(今度こそ最後まで載せる!)、こんなわたしでよかったら、どうぞお付き合いください。
というか、見捨てないでください。これでも頑張ってはいるつもりです……。(『は』と『つもり』で台無し)
それでは、またお会いしましょう☆彡

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【2016/09/23 09:51】 | お知らせなど。
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日輝川の上流まで道なき道を行く。
ワンボックスカーの運転に集中している和晃の後ろで、『なんだかとんでもなくITでわけあり感なみなさん』は楽しそうだ。

「みはらっち、わたしにもビスケットちょうだい」
「あー、俺にも」
「おい、麦茶のペットボトルどこだー?俺、喉渇いた」

てんでばらばらな自己主張が飛び交うなか、遠足の引率をする小学校の先生ってこんな気持ちなのかな、とひさしぶりに楽しい気分になった。
そして、楽しげにわらっている面々の抱える、影のようなものについても考える。

新崎は言った。
「ひとりの人間のこと全部知って、それでも好きっていうのはありえない」と。
それでも、といない恋人に言う。俺は梢さんのことをちゃんと知りたいし、俺のことも知ってほしい。それは、そんなにずうずうしいことなのかな。

清流の岸辺に車を止めるとITな一同は歓声をあげて車から飛び出した。
「三栖ちゃん、テントとタープ張ろう」
「ねぇ、だれが一番乗り?」
「小牧ー、カヌー運ぶの手伝えよー」
賑々しい声に混ざって作業する。
テントを張り終えタープを渡すと、即席の《大自然満喫施設》ができあがった。
三栖が渓流下りのレクチャーを終えると、「まずは所長からー」という声に押され鈴野がオールを握った。

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【2016/09/24 07:30】 | 天国からいちばん遠い村
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「わたし全然自信ないよ。これ終わったら所長を解任されるかも」とおっかなびっくりだったわりに、鈴野は危なげなく下流まで一気に下っていった。長い髪を救命胴衣に張り付かせ、下流から戻ってきた彼女は和晃に「はいはい、次は韮野さんね」とオールを手渡す。
下流からカムバックしたカヌーに乗り込むとき、ふと嫌な予感がした。
……もしかして、俺ってちょっと水恐怖症の気があるかも。

かといって、てんでばらばらに川岸に腰掛けて手を振る一同にいまさら言いだすこともできず、鈴野さんも難なくこなしていたしと言い聞かせ、えいや!とカヌーに滑り込む。
水飛沫をあげながら下りだした舟に「まずい」と思う間もなく、操縦不可能になる。
やばいな、と血の気が引くと同時にがばっと水を飲んだ。
慌てて手をばたつかせて水面に顔を出そうとするものの、急流に呑まれてままならない。
「韮野さん!」と三栖の慌てた声が聞こえたが、遠い。どんどん喉に水が流れ込んできて、視界が暗転した。

―……髪の長い少女がベッドに腰かけて、うたうように言っている。
「こず、こず、眼を開けて。こわくないよ。眼を開けて、起きて、自分の足で歩いて」
応答はない。少女は繰り返す。こわくないよ、と。ゆったりと流れる祈りにも似た旋律のような声が耳に心地よい。
この少女を知っている。彼女に手を握られ、真っ白な顔でうつろな眼差しを宙に彷徨わせている少年のことも。

こずえさん、と呼んだ。
こわくない。世界はあなたが思うほどに、こわい場所じゃない。
なにも見えなくなってもいいから、もうなにも見たくないと、魂に刻むほどに思ったとしても。

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【2016/09/25 07:30】 | 天国からいちばん遠い村
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眼を開ける。韮野さん!と呼ばれ、漂うような夢のなかからぼんやり引き戻される。
「ここがどこかわかります?」
白い天井が見えた。鈴野が不安げに覗きこんでいる。夢の中の少年にしていたように、和晃の片手を握り締めて。
状況と記憶を照合し、呻いた。
「うわぁー……、俺、もしかして」

カヌーで転覆、意識不明、救急搬送、という流れを一瞬にして理解する。俺、ばかだ。

「すみません……」
和晃がわびると同時に、病室ドアがスライドする音がした。
「ニラさん!」
恋人の声が耳に届く。
肩で息をつぎながら、和晃の顔を覗きこんだ新崎は顔を歪めた。
その顔が先刻までの夢の中の彼とおなじくらい青褪めているのを見て、ばかだなぁ、と思った。
ばかだなぁ。自分の痛みには鈍いふりができるくせに、俺のことになると、このくらいで。

「カスミから連絡が入って、なんか溺れて死んだかも?死にそうかも?死にかけ?みたいな話で、俺びっくりして」
「死んでないよ」
とりあえず新崎にわらいかける。
たった2週間ぶりに見る顔なのに、もうずっと会っていなかったような気がした。

「こず、早いねぇ」
「下の家の電動アシスト付きのチャリ借りてさ、もう必死になって漕いできた」
サテライトスタジオの皆に和晃が意識を取り戻した旨の電話をかけるため、鈴野が病室を離れた。
ベッドサイドのパイプ椅子をがたがた組み立てて座った新崎が「よかったー」と安堵のかたちをそのまま吐きだすように言った。

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【2016/09/26 07:30】 | 天国からいちばん遠い村
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「ごめん、梢さん……そのー、心配かけて」
「そうだよ、心配したよ!」
新崎が枕を手のひらで叩いた。そして、小さな声で「でも、ニラさんの気持ちが少しわかったかも」と言った。
「ひとを好きになるとさ、いまのことだけじゃなく……昔のこともこれからのことも、ぜんぶ相手のことが気がかりになるのな。俺、そんなことも気付かなかった」

ひっそりとした声は続けた。
「火事のあと、眼が見えなくなって……それでも、憶えてるんだ。カスミが毎日病院にきてくれて。『眼を開けて、立って、自分の足で歩いて』ってずっと言ってくれてて。俺、自分のためにここまでしてくれる女の子のことが、どうして好きになれないんだろうって、すごくつらくて悲しくて悔しくて」

手が伸びてきて、和晃の手を包んだ。
「でもさ、こうやって、毎日、カスミは言ってくれたよ。『眼を開けて、自分の足で歩いて』って。だから、ニラさんの意識が戻らなかったら、俺も毎日こうやってニラさんにおなじことを言おうと思った。もしも、それがなににもならなくても、報われなくても」
いろんなひとの気持ちがいっぺんにわかった、と新崎はいう。
「あのころのカスミの気持ちも、いまのニラさんの気持ちも」

ひとがひとを好きになるってすごいことなんだ、とただ静かに思う。
叶うものも、その逆も、ぜんぶすごい。
梢さん、と呼ぶ。なに?と返ってくる。
ただそれだけのことが、こんなにも嬉しいなんて。生きているということだ。

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【2016/09/27 07:30】 | 天国からいちばん遠い村
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