秩序のとれた海 例えば君とふたりで
「いいかー、ここがキッチンだ。で、ここがリビング」
「ふつうの家と変わらない」
あづみの指摘にちぐさは「甘いなー」と弟の額を人差し指で突いた。
「デッキを見ろよ。操舵室がちゃんとあるだろ」
「そうだしつ?」
「船の操縦をする部屋」
ちぐさの指はとんとん、と紙の表面を叩いた。

軽く、あづみは首をかしげた。「だれが操縦するの?」訊ねると兄はわらって、答える。
「昼はお前で、夜は俺」
「ちぐさは暗ーい夜だから、大変だね」
「でもまぁ、大抵のものは沈んでいるから」

ぼんやりと、終焉の風景はあづみの脳内で像を結ぶ。
きっと、東京の都心のビル群と東京タワーのほかはなにもないのだ。夜には水面に星がきらめき、昼には反射光でまぶしい世界。
そのなかを静かに、ゆく舟。魚が釣れるだろうか。水は塩辛いのだろうか。

ヒーターがふぉんふぉんと温風を吐きだしている。その前でごろごろしながらきょうだいの話は続く。

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めっちゃ時間かかりましたが、お話が完成しました。
ので!お待たせしました~~~(だれも待っててくれてなかったらどうしよう)、あしたから時間の許す限り連載再開です。
わたし以外(というかわたしも)ここまでのお話がうろ覚えだと思いますが、ちょっと遡って読んでいただけるとありがたいです。
はー……、がんばった。
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【2017/10/11 11:13】 | いつか、ひかりへ辿り着く
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