秩序のとれた海 例えば君とふたりで
新汰はあづみの数少ない友人のひとりで、4年生のときもおなじクラスだった。
「いっきもかずも、クラスがおなじだよ」
新汰が嬉しそうに言った。
野坂樹と駒田数。あづみの友達は新汰を含め、この3人。5年生が2クラスしかないことを鑑みても、あづみにとっては「ついている」クラス替えだった。

「よかったねぇ」
あづみがわらうと新汰は「お前、他人事みたいに言うなよ。また遊ぼうな」とあづみの頭をぐしゃぐしゃ触った。
そして、あづみの手元を見て「相変わらず、本好きだなー」と言うと、読書の邪魔にならないようにか、自分の席のほうに歩いていった。

始業式が終わって家に帰ると、「あづみくん!」とまどかが兄の部屋から顔を出した。
自分の部屋の前を素通りし、ちぐさの部屋に飛び込む。
「まどかちゃん、ひさしぶりー」
「受験詰めになってから会ってなかったからねぇ。また背が伸びたみたい」
まどかが大人びた様子で眼を細めるので、あづみは居心地悪くもじもじした。
ちぐさもそうだけれど、大学生になって急におとなにぐんっと近づいた気がした。大好きなまどかから、ぎこちなく視線を逸らせた。

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