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秩序のとれた海 例えば君とふたりで
《2006年8月》

つらかっただろう、苦しかっただろう、どれだけ生きていたかっただろう。
7回忌の終わったあとの夏休み、あづみは散漫にちぐさのことを思い出すことが増えた。
死ぬことが負極で生きることが正極、あるいはその反対なら仕方ないことだ、とあづみは思う。

そのたびに、胸は痛む。痛ければ痛いほどいい。死者に繋がっていられる、傍にいるのとおなじことになる。
だってあんなに傍にいたのだ。

別れはあまりにも唐突過ぎた、強すぎた、むごすぎた。
祖母が繰り返していたことば。
「こないに、むごいことが……」
『むごい』。ちぐさの死にこれほどふさわしいことばもないだろう。
先月、形見分けの際に自分が選んだブレスレットを引き出しから取り出した。

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